春の場所

掲載日:2018.04.10

家の近くのミズバショウが咲く場所を、見にいきました。ミズバショウはまだ小さな芽でしたが、近くで不思議なものを見つけました。

枯れた草の上に、小さな丸いものがいくつか。直径は1.5㎝くらいの少しつぶれた球形。笹の枯れ葉のような薄茶色です。何かな?

たしか、こんなキノコがありました。丸い頭をつつくと、ぽふっと煙のように細かい粉が立ち昇るのです。子供の頃、よく遊びました。(その名もホコリタケ)。色も形も大きさもよく似ていますが、こんな早春からあったかしら。

そばにあった小枝でたたいてみましたが、煙は出ません。驚いたことに、ころころと転がりました。地面に生えてないキノコ?たまたま柄が折れたのか、あるいは目立たない柄なのかも?と調べましたが、そうではありません。これは何?

雪に埋まっていたものではありません。雪が溶けて、去年の枯草の表面が春の陽射しで乾いてから、ごく最近、置かれたもの。思いあたることがあって、家に帰って調べました。

「ウサギの糞」でした。たしかに、こんな感じのコロコロしたものを「〜のような」と形容しますね。この辺はウサギもいるよと、近所の人が言ってました。

「エゾユキウサギ」。冬は白くて、夏毛は茶色で、よく走る強い脚をしています。

ユキウサギの仲間は、北極圏や山岳地方や寒冷地に分布し、基本的には草食ですが、積雪期間が長い地方では、小枝や樹皮も食べたりするようです。北海道のエゾユキウサギ、冬は樹皮や小枝も食べますが、根雪を掘って隠れ家にしつつ、雪の下の草を食べているそうです。きっと笹の固い葉も食べたでしょう。

糞を見つけた近くに、フキノトウがたくさん出ていました。そうか、みずみずしい薄緑で柔らかい、いい匂いのするフキノトウを食べに来ていたのかも。