「余熱調理」はストレスフリー

掲載日:2011.09.10

日本は、節電の夏を乗り越えることができたようです。
北海道では電力不足は起きてはいませんでしたが、節電を心がけた人は多かったのではないでしょうか。過大な利用予測をしないためにも、意味のあることだったに違いありません。

家庭でできる工夫のひとつに「余熱調理」があります。電気やガスによる加熱時間を短くして、そのかわり与えた熱は逃がさず、100% 利用しよう、という考え方です。

具体的には材料の入った鍋を最初の数分間だけ、煮立つまで強火で加熱し、その後フタをきっちり閉めて、残りの所要時間を放置。
鍋と中の食材自体の余熱で煮えていきます。

熱が逃げないように、フタがきっちり締まり、厚手で冷めにくい材質の鍋が適しています。フタをした鍋をさらに毛布やバスタオルでくるんだり、保温性のある箱に入れるともっと有効です。

中には分厚い綿入れの専用カバーを、鍋に合わせて手作りする人までいるようです。なんだか気密性を高めて、断熱材でくるんだ住宅みたいだなあ、と思ってしまいました。

ほんとに出来るの?半信半疑で、おそばをゆでてみました。指定ゆで時間は3分半。

我が家の鍋の中では一番重いホウロウ鍋でトライです。そばを入れて煮たってから、くっつかないように軽く混ぜてフタをするまで1分。時間が短いので、保温カバーはなし。携帯電話のキッチンタイマー機能が便利に使えました。

なんと!できました。しかも、絶妙なゆで加減。

2分半分のガス代と、レンジフードの電気代が節約できました。
そしてその間に私は、ふきこぼれや火加減の心配から解放され、落ち着いてネギを刻み、そばつゆを作ることができたのでした。

麺やパスタのみならず、野菜や肉の煮込み料理も可能だそうです。
具材の大きさや切り方、放置時間や加熱の加減など、多少試行錯誤は必要かもしれません。夏場は管理もちょっと要注意かも。

しかし、意外に優秀な出来映えに、もっと試してみたくなっています。長時間煮込むおでんやシチューも煮豆も、早くに仕込んでフタをして置いてしておけばよいのです。火の心配も、うっかり煮過ぎたり焦がしたりする危険もありません。

解放感は絶大です。安心して、出かけることができます。家族に「きょうはシチューだよ」と早くから宣言できるので、皆が楽しみに1日を過ごせることでしょう。

電気やガスの節約も有り難いですが、ご飯をつくる人のストレスが減らせそうなのが気に入りました。

断熱やきれいな空気にこだわった家の恩恵は、暖房費の節約ではあるのだが、一番の成果は家族が落ち着いたぬくもりのある気持ちになれること、というのと似ています。