冬もコンポスト

掲載日:2012.02.12

お庭の隅によく見かけるコンポスター。生ゴミを微生物の力で分解して、堆肥にしてくれます。でも雪に埋もれたり、寒くて微生物が活動できなかったりで、冬の北国では使えないことも多いものです。

先日、友人たちと、冬でもできる「ダンボールコンポスト」のお話を聞きに行きました。驚いたことにそれは「室内コンポスト」でした。

ダンボール箱の中に、基材(ピートモスともみがらくん炭)を入れ、それに生ゴミを混ぜ入れていくだけという、ひどく簡単な説明です。基材に棲む微生物に酸素(かき回す)と水分とエサ(生ゴミ)を与え、暖かい場所に置いてあげれば、しゅくしゅくと分解してくれて、数ヶ月後には堆肥に。 

「見ますか?」と、机の上に置いてあったダンボール箱。フタを取ると、黒い土のようなものの中に、ミカンの皮が。シャベルと棒状の温度計が差してあります。

早速、気になるにおいをかいでみます。腐ったゴミのにおいではなく、かすかな発酵と湿った土のにおい。ガーデニングや山歩きの好きな友人たちには、馴染み深いにおいです。

ダンボール箱の通気性と吸湿性が、微生物の活動にちょうどよいそうです。自然に呼吸するので、腐敗菌によるゲロゲロやいやな臭いは発生しにくいのです。

箱の周囲は通気を保ち、特に底は湿けないように、木材の切れ端などで床から浮かせた状態にするのがコツ、とのことでした。

置く場所は暖かい場所に。よくかき混ぜて酸素を入れたり、ハイカロリーのエサ(天ぷらの廃油とか肉の脂身とか固くなったお盆菓子とか)をあげるのも、本体の体温を上げるのに効くそうです。

お話を聞いているうちに私の頭の中では、コンポストはすっかり新しいペットに、生ゴミは「エサ」になっています。友人達のキッチンにも素早く、それぞれ工夫したコンポストが出来上がり、メールで素敵な写真が行き交いました。みんな上手ね!

臭い汚い生ゴミからキッチンを解放し、ゴミ出しの手間を減らし、ゴミ処理場の負荷を減らし、二酸化炭素の排出を減らし、その上箱の工作まで楽しめるダンボールコンポストでした。