サ高住見学

掲載日:2018.07.27

私の母は、離れた町で一人暮らしをしています。古い一戸建ての家なので、冬の雪や寒さだけでなく、防犯や火の用心、急に具合が悪くなったったら?など心配は尽きません。

せめてマンションに、と思ったりしますが、母に買える物件ってあるのかしら。賃貸だと、手摺を取り付けたり出来ないし、そもそも90才は断られそう、などと気が重い。

そんな時、最近「サ高住」というのがあるよ、と友人が教えてくれました。「サービス付き高齢者向け住宅」。

高齢者を対象にしたバリアフリーな集合住宅で、賃貸なのです。
高齢を理由に、入居できなかったり退去を求められることがないそうで、安心しました。

また賃貸住宅なので、初期費用が敷金だけ、なのが助かります。
有料老人ホームのような高額な入居時一時金はないのです。

家賃を払っている限り、入院しても退院後に戻る場所が確保されます。介護保険のサービスは個々で手配して受けることになります。

「サービス付き」の最小限の「サ」は、安否確認、生活相談、緊急通報対応など。それに加えて独自のサービスを行うところもあるそうです。

施設ではなく自分の家なので、出入りも来客も自由です。狭めのところが多いですが、家族も泊まれます。

何だか使いやすそうな。調べてみると、家の近所にもいくつかあるので早速、見学してきました。

ひとつは、家庭的な雰囲気で、魅力的な寮母さんのいる寮とか下宿屋みたいな感じでした。40名という規模がいいのでしょうか。

食堂の隣の厨房ではいい匂いがして、2人の人が何か切ってる音が聞こえました。これは多分、美味しい。家族が泊まった時は頼むと一緒に食べられるそうです。

集会室では、おじいさん3とおばあさん1が楽しそうに麻雀中。

外に出ると、デパートの袋を下げたおばあさんが帰ってきたところです。見かけた入居者は、皆しあわせそうでした。

もうひとつは、介護よりのところ。規模が大きく、自立フロアと要介護フロアに分かれていて、自立から要介護フロアに移る事もできるのがメリットです。ナース24時間常駐。

共用部分の広い廊下とエレベーターはちょっと病院のような感じですが、各階の眺望抜群の食堂は高級レストランのよう。

室内は、モダンでおしゃれなワンルーム。キッチン付きのリゾートホテルのようです。

規模が大きいためか、色々なイベントやデイサービスが豊富で、週一の出張コンビニまであります。

どちらも魅力的でしたが、母にとっては、住み慣れた古家以上ではないようなのが、私の目下の悩みです。