まめで、よいお年を

掲載日:2021.12.24

宅配で頼むおせちの材料を確認しておこうと、昨年のメモを取り出しました。
いまや家族の好きなものだけの、洗練されたおせちラインナップですが、お豆好きの私は黒豆が欠かせません。
黒豆は鉄の中華鍋で煮るのが、私の流儀です。柔らかく煮過ぎず、三温糖で好きな甘さに仕上げます。黒豆の色は、鉄に会うと艶やかにさえるので、鉄の釘などを入れて煮ることもあるそう。ならば鉄の鍋でよかろうと。紙の落し蓋をして、薪ストーブの上にのせて置くだけで、いつの間にか出来てしまいます。
我が家の暖房は基本的には灯油ストーブですが、薪ストーブが欲しく両方つけました。薪ストーブは春秋の肌寒い時や、冬は毎朝と時々焚き。上で煮炊きができるタイプで、鍋がのっているといい感じです。黒々と豆が煮える中華鍋は、我が家の年末ならではの風景です。
薪ストーブの柔らかい火は、黒豆だけでなく他の豆を煮るのにも適しています。私は、前の晩に豆と水を鍋にいれてストーブにのせておき、翌朝、火をつけたストーブでまず、それなりに煮えてもらいます。コーヒーをストーブのお湯でいれるついでに、豆もスタートです。日中はストーブの火は消えていることが多いですが、そのまま鍋をのせておけば、燃え残りや鍋とストーブの余熱でもう一息、いい具合に熱が入っていくようです。最終的な料理の時に、豆の煮え具合をみて固いようなら、コンロで煮足します。
水煮しただけの味がついていない豆は、意外と使い道があります。水を切って、みじん切りのタマネギ少々とマヨネーズ(マスタードも少々)であえたり、ヨーグルトあえにしたりの「豆サラダ」も美味しいし。カレーや肉や野菜を煮込んだポトフに一緒に入れるとちょっと新鮮です。もちろん、水煮状態から甘い煮豆にしてもよいですし、ご飯を炊く時に炊飯器に入れれば「豆ごはん」。
豆の調理は時間は少しかかりますが、その間何もしないので楽です。他の野菜のように、細かく洗ったり、切ったりすることがありません。加熱は炊飯器やスロウクッカーで加熱する方法もあるようです。
売られている袋入りの豆はコンパクトで保存しやすいのも、キッチンには有難いです。立派な蓄えがある安心感が心地よい。また春になったら、いくつか畑にまいてみようかしら。