新酒のビン

掲載日:2010.11.12

今年もワインの新酒、ボジョレー・ヌーボーの解禁が近づいてきました。実りの秋のイベントとして久しく定着していますが、今年はペットボトル入りヌーボーを見かけることが増えそうです。

ところでボジョレー・ヌーボー、元々は「その年一番に出来た初物ワイン」なのではなくその年のワインの味を試飲してもらうために特殊な方法で作られる「見本酒」なのだそうです。
通常のワインが仕上がる前にとりあえず「今年のブドウはこんな感じ」と試飲してもらうための急速製法ワインです。

通常のワインよりも短時間で発酵させる方法で作られます。独得の軽やかな味やほのかな炭酸は、この特別な発酵の方法によるためだそうです。

出来上がったら大急ぎで出荷されます。日本へは空輸されます。
で、昨年あたりからペットボトル入りのヌーボーが登場しているようです。CO2 排出を減らし、輸送費が削減され、その結果として価格が下がると?

ペットボトルは軽くて便利ですが、ガラスのビンよりも酸素を通しやすいという欠点があります。そのため、特に保存状態が問題にされるワインには使われてきませんでした。

しかし、ヌーボーはそもそも早飲み用。長く保存されることはありません。
「年代物のボジョレー・ヌーボー」はありえないはず。
ならば、比較的ペットボトルに適しているのかもしれません。

技術的に酸素が通りにくい膜をかけた「ワイン用ペットボトル」を開発した国内メーカーもあるそうで、これはヌーボー以外のお手軽ワインにも広がりそう。

今年の解禁日は11月18日です。