町内清掃

掲載日:2021.05.27

私の住む町では、年に2回、町内会の清掃があります。雪が溶けた5月と、いよいよ草が伸びる8月初めには町内会館の周りの草刈りもします。

以前、札幌の都心のマンションに住んでいた時には、町内会やマンションの管理組合の活動はあまり得意でなく、最小限の責任分だけ、目立たないように終わらせる主義でした。ここに住んでからは意外にも、ちょっと楽しいです。

コロナ以前はその日朝、各自思い思いに家のまわりの道路のゴミを拾い、ゴミステーションに出した後、町内のお店でジンギスカンをいただきながら、久しぶりに顔を合わせて盛り上がることになっていました。

十数戸の小さな町内会ですが範囲は広く、家のまわりってどこまでなのか、最初は困りました。

市街地ではなく斜面や沢になった場所もあり、「ゴミ不法投棄禁止」の旗も多く立っています。

ある年(コロナ前)の思い出です。老町内会員談。

「道脇の斜面の下の方に、ちっちゃい白いものが見えたから苦労して降りたのさ。行ってみたらスキー靴。こんなもの投げるか!と腹が立ったけど、そこで考えたね。待てよ、片方あるということは、もうひとつあるはずだ。見回すと少し離れたところにあった。やれやれとそこに行ったら、何とそのそばに「冷蔵庫」が落ちてた!あ〜!40年前の俺ならなあ、と思って見てたら、上の道を町内会長(同年代)が歩いて来た。会長、会長と呼んで、そこから二人で冷蔵庫を上げたのさ」

武勇伝は二人分になり、さすがだ、よくやったと、町内清掃の達成感はいよいよ高く、店を出た二人は「ススキノいくぞ〜」と肩を組んで歩いていきましたが、ススキノへの国道まですら遠く、すぐに連れ戻されていました。

昨年からは、コロナ対応で町内一斉ではなく、早めに配布されたゴミ袋に、各自都合のいい時間に集め、日曜の午前中に収集車が来るようになりました。仕事の都合や朝が弱い人にも便利ではありますが。残念ながら、ジンギスカンは無し。

今年も日曜の朝、あわててゴミ袋と火ばさみを持って道に出ると、前日に清掃を終えた人が多いのかすでにきれい?でもやはり、拾いきれないタバコの吸殻、缶、ペットボトル、弁当のパックやお菓子の袋など、車から捨てられたらしき道端のゴミ。もう〜

目でみえる景観を汚すだけでなく、分解されにくいプラスチックゴミはすでに自然界に影響しているようです。まだ完全な処理やリサイクルが確立されていなくても、せめて現状ルールでゴミは散らかさず、できることをしておきましょう。

いつもより注意深く眺める道の脇に、見慣れない野の花とキノコを発見するという収穫もありました。バス通りには、タラの芽も見つけたけれど、当然みんな知っているはず。そういう場合、どういうルールなのかしら?