リサイクルでもなく

掲載日:2021.06.10

少し昔のこと。おしゃれな友人が肩にかけていたバッグを「私が作ったの」と見せてくれました。光沢のある太い黒い糸でざっくりと編んであって、Pラダ素材で編んだAンテプリマのワイヤーバッグ?と思わせる素敵なオーラ。

「何の糸かわかる?」と聞かれて、数人で考えましたが降参。ヒントは「どこの家にでもあって、すぐ編めるものよ」。答えはカセットに入っているビデオテープでした!

当時ビデオテープの処分はどこの家でも悩ましく、ひとしきり話がもりあがりましたが、DVDにダビングした後の大量の不要テープを「編む」という発想にはびっくり。確かに、風変わりで(おしゃれとも)丈夫な編糸なのです。

話はかわりますが、近所のお出かけに私が愛用している帽子。家族のお下がりで、バイクの絵がついたカーキ色の男らしいキャップなのですが、去年からちょっと可愛くなりました(!^^)

コロナ前に出かけた近隣の地域フェスティバルの出店に手作り手芸品のお店がありました。売台の上の巾着やお財布やシュシュの中に、なんだか面白い一山が。1センチくらいの幅のリボン状の布をいっぱい結びつけた大きな安全ピンの山です。

ピンの片側にひらひらが並んでいます。5センチくらいの長さのひらひらは、ギンガムチェックや小花模様やストライプの木綿の布。それぞれに可愛いのですが、色柄の取り合わせが、作り手のセンスの良さを感じさせます。

まあ!しばし、宝の山をかき回して赤と白っぽいのと、ブルー系のさわやかなのと、2点も買った私。(ひとつ300円)

店主はおかあさんと、小学生くらいの女の子。上手ね、センスいいね、とほめると嬉しそうにしていたので、娘の作品かも。以来、私のキャップにはガーリーな尻尾がつきました。

たまに季節と目的に合わせて取り替える時に、あらためて眺めると、細い白木綿レースや、当たりなのか小さいダイヤ?の指輪が混じっていて発見の喜びが(!^^)。端切れだけではなく、古い布も混じっているようで、そこが面白い味わいになっています。

古い布や端切れを集めて新しいものを作る方法は、昔から受け継がれていますが、一旦、フラットな布地か糸の状態に戻して貯めるのが共通のやり方のようです。キルトは小さな布にして集められます。裂き織りや裂き編みは、布を細く裂いて織り機や編み針にかかる程度のテープ状の糸にしてから、再び布や衣服に生まれ変わります。

それぞれの個人や伝統のやり方はあるようですが、途中の過程で縫い合わせた状態の布や、テープ状の糸を巻いた丸い玉は、それだけで十分面白く、とても素敵です。思わぬ出会いによる新しい素材感や、どう作ろうかというワクワク感でいっぱいです。

母の端切れ箱をかき回している小さな娘と、何を作ってやろうかと企む友もそうだったに違いありません。